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飲食店の居抜き物件のメリット・デメリット、物件紹介サイトまとめ

飲食店を始めるときに、居抜き物件を借りるか、スケルトン物件を借りるかというのは、開店後のお店の業績にも大きな違いを及ぼします。この選択によって、その後のお店の成否が決まることもあるくらいです。

これは、どの物件を選ぶかによって、飲食店をオープンさせてからのコストや立地、内装、客層などが変わってくるからです。

私としては、個人経営の飲食店では居抜き物件を利用するのをおすすめしています。

ここでは、飲食店を始めるときの居抜き物件のメリット・デメリット、居抜き物件を探す方法をまとめています。

 

飲食店が居抜き物件を利用するメリット

飲食店が居抜き物件を利用するメリット

飲食店を始めようと思う人は、居抜き物件を利用することでどのようなメリットがあるのでしょうか?

 

コスト

居抜き物件とは、前のお店が使用した設備や内装がそのまま残されている物件のこと。

お店をオープンするために必要な設備の準備や内装工事を減らすことができます。

本来イチから用意しなくてはならない、設備や内装の初期費用を大幅に抑えることができます。

例えば、スケルトン物件の場合に必要な費用と比較すると、初期費用で大体1/5〜1/3程度までコストを抑えることができるイメージです。

 

物件数

居抜き物件というのは、その数がスケルトン物件よりも多い傾向にあります。

例えば、飲食店.comなどの物件紹介サイトを見ても、居抜き物件の数の方が多くなっています。

居抜き物件はその数が多いので、より飲食店の物件選びの選択肢が増え、良い物件に出会える可能性も高くなります。

また、物件数が多ければ他の希望者と物件がかぶることも減りますので、自分の理想の物件を契約できるかもしれません。

 

期間

居抜き物件は、前のお店の設備や内装が残っているので、オープンに際しての工事の工数を減らすことができます。

工期を短縮できるので、早くお店をオープンできるというメリットがあります。

スケルトンであれば、内装や設備の工事に最低でも3週間〜2か月はかかりますが、居抜きであればすぐに開店できる可能性があります。

お店を早くオープンできるということは、収益のない期間を短くでき、早く事業を軌道に乗せることができます。

 

居抜き物件では、以前入っていた飲食店の顧客を、そのまま自分のお店の顧客にできる可能性があります。

内装や外観があまり変わらないこともあって、以前と同じように来店してくれるかもしれません。

飲食店のお客様というのは、近くに住んでいたり、飲食店で食べることが好きな人であることが多いです。そんなお客様は、お店が変わっても来てくれることがあるのです。

もちろん、料理の味などを気に入ってもらえないといけませんが、居抜き物件はイチからお店作りをするよりも集客がしやすいといえます。

 

飲食店が居抜き物件を利用するデメリット

もちろん、居抜き物件ではメリットだけでなくデメリットもあります。

居抜き物件を契約したあとに後悔しないためにも、居抜き物件のデメリットを把握しておきましょう。

 

競争が激しい

上のようなメリットから、良い居抜き物件は、同じように飲食店開業を希望している人との取り合いになります。

株式会社ABC店舗の調査データによると、居抜き物件は1か月の間に募集物件の約67%が契約されています。検討する期間がめちゃくちゃ短いですよね。

このデータからは、居抜き物件の供給よりも需要が高く、あっという間に契約されてしまうということが伺えます。

いい物件はそれだけ多くの人が申し込むので、早く決めた方が有利なのですね。競争が激しくなると、もちろん家賃などの条件も厳しくなります。

良い居抜き物件で飲食店を始めようと思う場合には、なるべく早く申し込む、多めの予算を用意することが必要になります。

 

設備の故障

居抜き物件では、前に入っていたお店の設備を低い費用でそのまま引き継げるので、設備の購入費用を抑えることができます。

ただし、その設備が故障していたり、不要な設備という可能性もあります。

そんな場合には、修理費や設備の廃棄費用、新しい設備の購入費がかかってしまいます。

 

レイアウト・内装がそのまま

居抜き物件では、自分の飲食店のコンセプトと違った場合に苦労することがあります。

居抜き店舗では、設備だけでなくレイアウトや内装が前の店のままです。

そして、設備が備え付けで設置されていると移動できなかったり、内装やレイアウトを変えられない可能性があるのです。

 

ハズレの立地のお店がある

どんな街にも、お店が入っては潰れ入っては潰れるという物件があります。

これは、立地に問題があることが多いです。原因としては、人通りが少ない、車を止めにくい、周辺環境が悪い、周辺の住人が少ないなど、様々な理由が考えられます。

以前に問題があったお店や不良のたまり場だったような場合、その風評が続いてしまう可能性もあります。

そういった物件は、どんなお店が入ったとしても、成功することは難しいと思われます。

 

飲食店の居抜き物件の選び方

飲食店の居抜き物件を探す時に、メリットを得てデメリットを防ぐための物件の選び方があります。ここではそれを紹介します。

 

内装をチェック

まず、居抜き物件の内装がイメージに合っているかチェックしましょう。そして、内装に傷みや汚れがないかを調べます。

以前の店舗が退去する時にきちんと補修やクリーニングを行っていなければ、自分で行わなくてはいけなくなってしまいます。

また、内装が自分のお店のコンセプトに合っているかどうかも確認しましょう。例えば、和食のお店をしたいのに、カジュアルな雰囲気の内装ではちぐはぐになってしまいます。

理想のお店にするためにも、入居する前にレイアウトや内装、変更できる箇所をしっかりとチェックしておくようにしましょう。

 

設備をチェック

居抜き物件では、設備が実際に利用できるかどうかをチェックしておきましょう。

前の店舗が置いていったけれども、壊れていたということもあります。前の店舗が入っていた時期から期間が空く場合には、なおさら設備をチェックするのがよいです。

また、居抜きの物件の場合、リースの設備が残っている場合があります。どの機材がリースなのか、残額や年数、契約について調べておきましょう。

さらに、電気・ガス・水道の容量は十分か、ガスの種類は何かなどを確認しましょう。新しい設備を設置することもありますし、その場合には電気などの容量を上げなくてはならない可能性があるからです。

 

立地・周辺環境をチェック

立地は飲食店の集客に大きな影響を与えます。ビジネス街、繁華街、住宅地などによって、求められるお店のタイプと集客が変わってきます。

例えばビジネス街であれば、ランチ営業は必須ですし、お酒の提供やお酒に合うメニューが必要です。そして、複数人や団体での会食ができるレイアウトも必要になってきます。

一方、住宅街であれば、家族連れや主婦の団体に向けたメニューや店内が必要になってきます。こんな立地だと、落ち着いた大人の高級和食店のニーズは少ないでしょう。人通りも繁華街よりは少ないので、低単価のお店だと難しいかもしれません。

だからこそ、居抜き物件の立地と周辺環境、人通りなどをチェックしておきましょう。

 

以前のお店の退去理由

また、前やっていた店の評判や、撤退した理由も可能な限り調べておく必要があります。

前のお店が撤退した理由として、下記のような場合は要注意です。

 

  • 大家さんに問題がある
  • 事件があった
  • 立地が悪くてお客が入らなかった
  • 不良のたまり場になっていた

 

このような場合、次にお店を出しても同じようなことが起こると考えられます。不動産会社や周辺の口コミなど、なるべく退去理由は聞いておきましょう。

良い評判ならまだしも、良くない評判まで一緒に引き継ぎたくはないですよね。

 

多くの選択肢から選ぶ

居抜き物件を探す時には、なるべくたくさんの物件の候補から選んだほうがいいです。

不動産屋さんは地元のエリアに関しては物件をよく知っていますが、少しエリアを外れると情報が不足していることが多いです。

そこで、現在ではたくさんの居抜き物件専門の不動産サイトがあります。こういったサイトを利用すれば、あらゆるエリアの様々な物件を探すことができます。

これらの居抜き物件専門の不動産サイトを調べることで、思わぬ物件を見つけられる可能性があります。

居抜き物件を探すときには、アナログとデジタル両面でなるべく多くの候補物件を探すようにしましょう。

 

飲食店専門の居抜き物件検索サービス3選

飲食店専門の居抜き物件検索サービス3選

物件検索サービスのなかでも、飲食店専門の情報サイトがあります。

飲食店専門だからこそ、物件の設備は揃っており、そのまま利用できるというメリットがあります。

以下に物件数の多い物件検索サービスを3つほどまとめてみましたので、居抜き物件を探す時にはこれらのサイトをチェックしてみてください。

 

飲食店.COM

飲食店.COMとは?

飲食店.COMは、株式会社シンクロ・フードが運営している飲食関連の情報メディアです。

2003年に開設されており、現在では会員数が18万人を超えるほどの大きなサイトに成長しています。

シンクロフードは、飲食店の求人・出店・食材探し・店舗デザインなど、飲食店に関わる様々なサービスを提供しています。

長年に渡って飲食業界の幅広い分野でサービスを提供してきたことで、幅広いネットワークがあり、独自の物件情報を提供しています。

 

飲食店.COMの特徴

飲食店.COMは物件情報も豊富に掲載しており、現在(2020年8月時点)では、首都圏の「居抜き物件」で絞ると、2533件もの物件が掲載されています。

地域や駅など、細かな条件で居抜き物件を検索できるので、自分の希望の物件を調べられます。

こだわり条件として、ロードサイドや駐車場、看板取り付け可、最新の物件(48時間以内の登録物件)などで絞り込めるのもすごく便利ですね。

首都圏版だけでなく、関西版、東海版、九州版のサイトもあり、広いエリアの居抜き物件を探すことができます。

居抜き情報.COMというサイトも運営しており、譲渡物件も豊富に扱っており、解約前の未流通情報も豊富に調べることができます。

?「飲食店.COM」をチェックする

 

ぶけなび

ぶけなびとは?

ぶけなびは、スペースマネジメント事業をメインに行っている株式会社あどばるが運営する、飲食店専門の物件情報サイトです。

飲食店の買い取り査定サイトや、ケータリングサービスなども行っています。

ぶけなび関東の他に、ぶけなび東海というサイトがあります。

 

ぶけなびの特徴

ぶけなびは、東京に関してはかなりの情報量があります。東京の居抜き物件で調べると、7830件もの物件があります。

出店実績は3000件もあり、専任のコンサルティングスタッフからアドバイスをもらえるのも魅力。

また検索機能に優れており、キーワードを入力すると、自分の希望に合った物件を探すことができます。

立地カテゴリーで検索ができるのも便利で、以下のように自分の希望する立地で物件を調べることができます。

 

  • 商業施設
  • オフィス街
  • 駅前
  • ロードサイド
  • 住宅街
  • 繁華街
  • 商店街
  • 郊外
  • 駅高架下
  • 駅チカ

 

「飲食店買取り.jp」も運営しており、買い取った飲食店を提供しています。

?「ぶけなび」をチェックする

 

居抜き店舗.com

居抜き店舗.comとは?

居抜き店舗.comは、東証一部上場企業である株式会社テンポイノベーションが運営しているメディアです。

東京・神奈川・埼玉・千葉の首都圏の飲食店の物件を紹介しています。飲食店を開業したい人と閉店したい人の物件ニーズをマッチングさせてくれます。

会員数は66,498人であり、現在では居抜き物件は1184件あります。

 

居抜き店舗.comの特徴

居抜き店舗.comの特徴としては、未流通物件が豊富にあること。

不動産会社から直接紹介してもらったり、閉店を考えている飲食店経営者から相談を受けた物件など、独自のルートで未流通物件を取り扱っています。

また、飲食店開発のプロのチームが、エリアの特性や通行料や設備の状態、撤退理由などを入念にチェックしてくれます。

さらには、看板の設置についての家主様との交渉などもしてくれますし、手厚いサポートが魅力です。

?「居抜き店舗.com」をチェックする

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

初めて開業するときは不安も多いし、できるだけ出店コストを抑えておきたいはず。そんな時に、居抜き物件はぴったりです。

今回紹介したように、飲食店が居抜き物件を利用することには、コスト以外にもたくさんのメリットがあります。

ぜひ、居抜き物件のデメリットも知った上で、ここで紹介した居抜き物件の選び方を参考にして物件を探してください。

この記事の執筆者
CAROT運営事務局

キャロットは飲食店や食品事業者様を対象にコンサルティング支援を行っております。事業の企画段階からメンバーとして参画、その後の成長までお手伝いすることができます。

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