飲食店の売上アップのアイデア11選!【方程式を利用しよう】
飲食店の経営において、売上はとても大事。売上がなくては運営していくことはできません。
でも、飲食店の売上をアップさせたいと思った時に、何をすればいいのかわからないという人もいると思います。
チラシを作る?グルメサイトに掲載する?料理を考える?などなど、色んな方法が思い浮かぶと思います。
そこで、今回は飲食店が売上をアップする方法、アイデアを紹介しようと思います。
これまでに浅草で飲食店を経営したことのある私だからこそ、書けるアイデアとノウハウを解説しますので、ぜひ参考にしてください!
Contents
飲食店の売上とは?
飲食店の売上アップの方法を考えていくまえに、「売上とは何か」「売上はどうやって生まれるか」ということを知っておきましょう。
これを知っておかなくては、売上をどうやって上げればいいか、どの要素にテコ入れすればいいか、がわからないからです。
売上を構成する要素
飲食店の売上は、以下の方程式で表されます。
売上=客数×客単価×購入頻度=消費者数×認知率×配荷率×客単価×購入率
「配荷率」とは、買おうと思えば買いに行く割合のことです。飲食店に関していえば、消費者のなかで実際に店舗に来る人の割合のことです。
消費者のなかで店舗のことを知っている人のうち、実際に店舗に来れる人の数で、どれだけの人が店舗に来るかで売上は決まるのです。
この売上の各構成要素を高めることで、売上をアップすることができます。
売上を上げる方法
上の方程式を見てもらうとわかるのですが、掛け算で成り立っていると思います。
掛け算では、ひとつの要素だけを大きくするのでなく、各要素を改善することで最大化することができます。
例えば、以下のように2×2×2×2=16でみてみましょう。ひとつの要素だけを4倍にするよりも、各要素を1.5倍にする方が売上を大きくできますよね。
8×2×2×2=64
3×3×3×3=81
そして、各構成要素を改善する方が、売上を大きく増やすことができます。
さらに、客数や客単価、購入頻度などの内ひとつを4倍にするのは大変ですが、各要素を1.5倍にするのはそんなに難しくないです。
つまり、効率よく売上を最大化するには、消費者数・認知率・配荷率・客単価・購入率を増やすのが重要なのです。
飲食店の売上アップのアイデア
それでは、飲食店の売上を最大化するために、各要素を大きくする方法について解説していきます。
- 消費者数を増やす
- 認知率を高める
- 配荷率を高める
- 客単価を上げる
- 購入率を高める
消費者数を増やすアイデア
飲食店の場合、店舗があるので、そのお店周辺の地域の人の数しか消費者数となりえず、消費者数は増やせません。
離れた土地の人に認知してもらったとしても、見込み客となりえないからです。
そこで、お客様になる可能性がある「消費者数」を飲食店が増やすには、「これまでとは異なる消費者をターゲットとする」のがよいでしょう。
例えば、店舗に来れる距離以上の人や、店舗のメニュー以外を求める人にシフトするということです。そのためには、以下の選択肢があります。
- テイクアウトを行う
- 別業態のお店に変更する
テイクアウトを行う
テイクアウトを行うことで、お店だけの時よりも広い範囲の人や、外食をしない人、家族向けに料理を提供できるようになります。それによって、売上をアップさせる可能性があるのです。
新型コロナで外食が減り、お家時間が増えたことによって、テイクアウトの需要は増えています。
代々木上原のレストラン「sio」などはテイクアウトによって、売上を2倍にまでしています。
別業態のお店に変更する
また、現在の業態から別の業態のお店に変えるというのも手です。
現在業績が不振の業態の場合、中食専門やファストカジュアルな業態に転換することで、これまでと全く異なる客層にアプローチできます。
このように、現在の飲食店の業態やメニューを変更することで、消費者の数を増やすことができ、売上アップを実現できるのです。
認知率を高めるアイデア
多くの人に知ってもらうことで、初めて来店の可能性が生まれます。
売上アップのためには、できるだけ多くの見込み客に知ってもらわなくてはなりません。認知率を高めるには、以下の方法が考えられます。
広告を出稿する
看板やチラシ、テレビCM、リスティング広告など、広告を出稿することで多くの人に見てもらうことができます。
もちろん、それぞれの広告手法によって、届けられるエリアや人数は変わってきます。
看板は前を通りかかる人にしか見てもらえませんが、テレビCMであればテレビを見ている広いエリアの人に知ってもらえます。
ただ、広告を出稿するには費用がかかるので、費用対効果を考えて出稿しなくては売上以上にコストがかかることになります。
DMを送る
ダイレクトメール(DM)は、認知を上げるのに便利な方法です。低コストながらも、電子メールや紙のメールを多くの人に届けられます。
DMは見られない可能性もありますが、見出しや文頭などに工夫をすることで、見てもらえる可能性を高めることができます。
DMでは送付先を絞ることができるので、コストを抑えながら、売上につながりそうな人やエリアだけに送ることができます。
さらに、DMのなかに飲食店のクーポンやサービス券などを入れることで、来店を促進することもできます。
SNS、オウンドメディアで発信する
WEBサイトやSNSなどで情報を発信することで、多くの人に見てもらえる可能性があります。
WEBサイトで多くの人に読んでもらえる記事を作ったり、SNSで多くの人に拡散してもらうことで認知を高められます。
そのためには、フォロワーを増やしたり記事を作る努力と、話題になる仕掛けが必要になります。
激辛食品やデカ盛りなど、珍しい食品はYouTubeやTwitterなどのSNSで話題になりやすいです。
そういったメニューを作れば、テレビや雑誌、SNSで自然に話題になる可能性があるので、メニューを考えるのもひとつの手といえます。
配荷率を高めるアイデア
配荷率とは、「買おうと思えば買いに行く割合のこと」ですので、飲食店に実際に来て、注文をする人の割合のことです。配荷率を高めることで、売上を増やせます。
この割合は、お客様が「食べたい」と思うほどに高まります。お客様をよりこういった気持ちにしなくてはならないのです。
そのためには、飲食店に魅力がなくてはなりません。わざわざ足を運んででも食べてみたいと思うお店やメニューでなくてはならないのです。
配荷率を高めるには、以下の方法が考えられます。
目玉商品の開発
配荷率を高める=実際にお店を訪れたくなる割合を増やす、には目玉商品の開発が重要です。
他では食べられない美味しいメニューがあれば、お客様は勝手にお店を訪れてくれます。
鮮度・料理方法・ジャンル・食材などに工夫をして、他のお店にない、自分のお店だけのでメニューを開発してみましょう。
認知してもらった後に、飲食店を訪れる人を増やすことができるでしょう。
ブランディング
特定のジャンルにおいて、「〇〇ならこの飲食店」というような認識を作れれば、圧倒的に来店率を上げることができます。
例えば、「牛丼なら吉野家」「安いファーストフードならマクドナルド」「高級寿司なら久兵衛」のように、お客様の頭のなかでイメージを作り上げています。
こういったイメージを作るには、ブランディングが有効です。
ただ、個人店などではこういった大規模なブランディングが難しいかもしれません。
しかし、「〇〇駅周辺でおいしいうどんならこのお店」のように、その地域の特定のジャンルにおいてNo1を取れるような戦略を行えば、配荷率を高められます。
客単価を上げるアイデア
客単価を上げれば、売上アップができます。
客単価を上げるには、様々な方法が考えられますが、基本的に以下のような2種類の方法となります。
商品を変える
食材や料理を変更することで、メニューの価格を上げることで、客単価を上げることができます。
旬の食材やより単価の高い食材を利用したり、手間やコストのかかるメニューに変更することで、客単価を上げることができるのです。
セットメニューを作ったり、もう一品頼んでもらえるような仕組みを作るのもよいでしょう。
ただ、こういった価格帯やメニューの改変は、飲食店全体のコンセプトとの兼ね合いもありますので、ブランディング戦略から考えなくてはなりません。
サービスを変える
サービスを変えることで、客単価を上げることができます。
例えば、お客様とコミュニケーションを取り、「お飲みものはいかがですか?」と聞くことで、お客様から追加の注文を得られます。
また、おすすめ商品や今が旬のメニューを紹介することで、より単価の高いメニューへ誘導するということもできます。
接客によって、客単価を上げることができるのです。
購入率を高めるアイデア
飲食店において購入率とは、「来店頻度」のことです。どれくらいの頻度で購入をしてくれるか、によってお店の売上が変わってくるのです。
ですので、購入率=購入頻度を高めるために、下記のような工夫をしていきましょう。
リストへアプローチする
購入率を高めるためには、リピーター客を増やさなくてはなりません。
そのためには、これまでに来てくれたお客様の連絡先を得ておき、そのリストにアプローチをしましょう。
メールを送る、手紙を送るなどをすることで、再来店してもらえるようにしましょう。
誕生日クーポンやお得な商品、新商品の案内などを送るのも有効です。
お客様との関係を作る
何度も訪れたくなる飲食店というのは、料理がおいしいのは当然ですが、お店の人と関係性が出来ているお店です。
あなたも通うお店というのは、店主などと関係性が出来ていて会話ができるような場合でしょう。
だからこそ、お客様とは積極的にコミュニケーションをとって、少しでも話をしてみましょう。
人によっては会話を嫌がる人がいるかもしれませんが、大半の人は楽しんでくれるでしょう。
接客に工夫をすることで、お客様と関係性を作るのが売上アップにも役立ちます。
まとめ
ここまで、飲食店の売上を増やすためのアイデアを解説してきました。
もちろん、方法はこれだけではないですが、基本的な考え方として利用していただければと思います。
売上アップのアイデアを振り返ると、以下となります。
- テイクアウトを行う
- 別業態のお店に変更する
- 広告を出稿する
- DMを送る
- SNS、オウンドメディアで発信する
- 目玉商品の開発
- ブランディング
- 商品を変える
- サービスを変える
- リストへアプローチする
- お客様との関係を作る
このような方法を利用して、消費者数・認知率・配荷率・客単価・購入率という売上を構成するそれぞれの要素を高めましょう。
ちょっとずつでもいいんです。それによって、飲食店の売上を最大化することができるのです。
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