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【2019年】飲食店が取り組むベきインバウンド対策5つのポイント

最近、あらゆるところで見かけるようになった外国人観光客。

それもそのはず、2018年の訪日外客数は過去最高の約3200万人でした。

2019年もさらに伸びており、今や外国人観光客(=インバウンド)なしでは成り立たなくなった飲食店もあります。

インバウンドを受け入れるにはどうすればよいのか。大切なポイントをまとめてみました。

 

96%の外国人が日本の飲食店に期待している

 

観光庁のデータによれば、外国人観光客の96%が、

「和食を食べること」を旅の目的にしているそうです。日本食は海外でも人気あるメニュー。

「日本に行って、本場の味を食べてみたい」と望むのは当然かもしれません。

 

ちなみに、海外観光客の言う日本食とは、懐石料理などではなく、

ラーメンやソバ、とんかつなど、日本で日常的に食べられている食事も含まれています。

 

ところで、日本人は英語が苦手という人が多いですよね。

学校で何年も習ったはずなのに・・・。

外国人観光客が来て、戸惑ってしまった経験を持つ人も多いでしょう。

中には、「話しかけないでオーラ」を前面に発している人もいます。これは何とか改善しなければなりません。

 

最初に伝えたいのは、外国人が求めているのは、必ずしも「英語が話せること」ではないということ。

最近は、英語圏以外からの訪日客も多く、 お互いに片言の英語で話して通じないことも多くあります。

つまり、 英語が話せなくても問題はないということです。

 

外国人観光客を迎えるために必要な5つのポイント

 

ではどのような準備をすればいいのでしょうか。

次に5つのポイントを紹介します。

 

【外国人観光客を迎えるために必要な5つのポイント】


①自店の強みを整理する
②英語メニューを作る
③Wifiやクレカ決済など、環境を整える
④スタッフトレーニングをする
⑤SNSで拡散されることを意識する

 

①自店の強みを整理する

 

外国人観光客は日本の料理を食べるために飲食店を訪れます。

それなのに、「海外の方の口には合わないのではないか」とか、

「食べにくいかもしれない」などと配慮のつもりで、

よさを消してしまっている店があります。もったいないですよね。

例えば、最近は箸を使える外国人は多いものです。

決して上手でなくても、「日本で箸を使って食べた」ということ自体がよい思い出になっていることもあります。

それなのに、最初からフォークを出してしまうのでは意味がありません。

海外の方の多くは自分の要望はストレートに伝えます。

どうしても箸が使えないのであれば、自分からフォークを要求するでしょう。

]また味付けも、どうしても口に合わないものは残すはずです。

まずは余計な気を回すよりも、自分の店の強みや個性を整理し、

そのままぶつけるくらいの気持ちでいることが大切です。

 

②英語メニューを作る

 

英語が喋れなくても問題ないと言いましたが、

英語のメニューは用意するのが正解です。

その理由は、英語のメニューを見れば、どんなものが出てくるのか想像ができるという人が多いからです。

日本人でも、英語は話せないけれど、眺めていればなんとなくわかるという人は多いですよね。

また、英語メニューを置いておくことで、必要以上に質問攻めにされることもなくなります。

筆者の通う飲食店では、英語メニューを用意してありますが、

目立つように、「Sorry! We can't speak English」と書いているところがあります。

どうしても話しかけられたくないなら、これもユニークな方法かもしれませんね。

英語メニューは完璧なものを目指すのではなく、

例えば、英語が得意な学生が訳した程度でもOKです。

それが無理なのであれば、安くで翻訳をしてくれるサービスを利用すると良いでしょう。

インターネット上に、そういったサービスがあります。

なお、 Google 翻訳などは訳しやすい日本語を入れなければ正しい翻訳をしてくれません。

あまり使わないことをお勧めします。

 

③Wifiやクレカ決済など、環境を整える

 

海外のお客はwi-fiが必須。店内の通信環境を整えるとともに、

パスワードを聞かれたらすぐに答えられるように、案内カードなどを用意しておくといいでしょう。

また、クレジットカード決済ができる環境を整えておくことも重要です。

中には中国人が多いからと、「銀聯カードが使えないと、中国のお客様が来ないのではないか?」

などと考えるお店もありますが、よほど中国人が多いのでなければ大丈夫。

多くの人はクレジットカードで決済してくれます。 

 

④スタッフトレーニングをする

 

日本人は、外国人を前にすると緊張してしまい、普段できることもできなくなってしまいます。

中には、日本語で話しかけられているのに、英語で返そうとする人がいるほど。

そこで英語が苦手なスタッフには、「無理に英語で返そうとするのではなく、

日本語のままでよいので、落ちついて、丁寧な接客を心がけましょう」と伝えることが大切です。

実際、ある程度のことは、身振り手振りでも伝わります。

また、どうしても伝わらないところはスマホの翻訳などを使ってコミュニケーションをとるようにすると良いでしょう。

 

⑤SNSで拡散されることを意識する

 

不思議なことに、日本人も知らないような場所が、外国人で溢れる観光スポットになっていることがあります。

これはSNSで拡散されたことによります。

海外の方は、国や大きな会社が発信する情報よりも、個人が体験した情報に価値があると感じています。

そのため、SNSで拡散されることを前提に、さまざまなことを準備する必要があります。

店内を整理整頓しておくことはもちろん、写真撮影用にちょっとした和風グッズを置いたり、

撮影スポットがあったりすると、SNSにアップし、どんどんと宣伝してくれます。

 

最高のサービスはおもてなしの心

 

海外の人が日本に来て感動することの一つに、おもてなしがあります。さりげない気遣いや笑顔など、

日本人なら当然と思っているサービスが、海外の方にとっては実に珍しいものとなるケースもあります。

海外の人が来たから特別なことをしなければいけないと考えると緊張してしまいますが、

いつものままで十分。リラックスした気分であれば自然に笑顔も出るでしょうし、相手が困っている時にそれを察することもできます。 

お店のよさをそのまま体験してもらいたいと願うのは、日本人も海外の方も同じこと。

よい思い出の1ページになることだけを望んで、接客にあたりましょう。

 

まとめ

最終的に求められるのはおもてなしの気持ちです。

お店の強みを理解し、必要な環境を整えたら、よさをそのままお届けする。

その上で、相手の気持ちを理解しベストと思われることを実行すればよいのです。

日本人には察する心があります。自信を持って外国人観光客をお迎えしましょう。

この記事の執筆者
CAROT運営事務局

キャロットは飲食店や食品事業者様を対象にコンサルティング支援を行っております。事業の企画段階からメンバーとして参画、その後の成長までお手伝いすることができます。

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