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飲食店がクーポンを活用して客数を増加させる賢い方法

飲食店のクーポン活用は、さまざまに形を変えながらも、売上向上のために長く活用されている方法です。

ところが、クーポンを乱発してしまったために、安売りの店としてしか生き残れなくなった店もあります。そうはなりたくないはず。

では、クーポンをどのように活用すれば良いのでしょうか。

飲食店でのクーポンは、大きく分けて二種類。お客のリピートを増やすものと、新規客を開拓するためのものに分けられます。

今回は、この2つの観点からクーポンの活用方法を分析したいと思います。

 

クーポンはWeb活用が主流になるけれど…

クーポンはWeb活用が主流

クーポンと一口に言っても様々な形式のものがあります。以前は紙媒体に掲示するものが多く、お客は印刷されたものを持参して、

店舗を利用することが多かったのではないでしょうか。

ところが最近は、Webを活用するものが主流となりました。

飲食店サイトはもちろん、Yahooなど多くの人が利用するサイトに表示していたり、メルカリなど新しい支払いシステムと連動した形で表示していたりします。

また、マクドナルドのように自社でオリジナルのアプリを作っているところや、LINE公式アカウント(LINE@)を使ったクーポンを発行しているところもありますね。

 

LINE公式アカウント

LINE公式アカウント

今は政府ぐるみでキャッシュレスを推進する時代。

これからは、クーポンもWebを使ったものが中心になるのは間違いないでしょう。

ただし、これに固執していては賢い経営とはいえません。

 

新規客を増やすためのクーポン活用

新規客を増やすためのクーポン活用

では、新規客を増やし、売上を伸ばすためのクーポン活用から説明します。

これは店に来たことがない人を対象にするもので、チェーン店であればYahooなど、ポータルサイトなどに載せることができるかもしれません。

ですが、個人店では難しい話。

そこで身近に取り組めるものとして、駅などに設置してあるフリーペーパーに掲載したり、食べログなど飲食店サイトにクーポンを載せたりすることが多くなります。

ここで注意したいのは、フリーペーパーや一部のWebサイトに載せるには、掲載料が必要だという点です。

クーポンで安く販売する上、掲載料を取られたのでは利益は出ません。

2回目、3回目とリピートが見込めるのであれば、初回来店時に利益が出なくても問題はありませんが、クーポン目的のお客は1回きりが多くなります。

 

また、次回来店時もクーポンを使うのが一般的なため、実はなかなか利益には結びついていません。

そのため、売上金額はそれなりに行くものの、コストまで考えると決しておいしい手段ではないのです。

それでも目先の売り上げが欲しいためにクーポンを活用するというのは悪循環で、自らの首を絞めるのが飲食店の自滅パターンなので注意が必要です。

 

クーポンは値下げではなく付加価値をつける

クーポンは値下げではなく付加価値をつける

では、どのようなクーポン活用がよいのでしょうか?ひとつは、費用対効果の高い媒体に集中掲載することです。

例えば、食べログ(無料コース)など、掲載料がかからないサイトを利用すること。

また、価格を下げるのではなく、お得感を上げるという方向にシフトすることも重要です。

例えば、3500円のコースを3000円にして客単価を下げるのではなく、クーポンを使うことで飲み放題が30分延長できたり、500円分のスペシャルメニューがついてきたりするというスタイルに変更するのです。

 

3500円を3000円にした場合、500円の売り上げが減ることになります。

しかし、500円分のフードを付けるのであれば、原価で言えば150円から200円のコスト負担で済みます。

しかも売り上げは減らないので、店舗としてはこの方が良いはずです。

 

リピートを増やすためのクーポン活用

リピートを増やすためのクーポン活用

飲食店では、新規客の増加にはお金をかけても、リピート客の増加にはお金をかけない傾向があります。

しかしそれは大きな間違い。飲食店では、新規顧客開拓とリピーターの来店数を上げる費用と労力の差は5倍と言われています。

新規顧客を増やすよりも、既存客のリピート率を上げる方が少ない労力で売上をアップすることができるのです。

リピートを増やすためのクーポンには、印刷物を配布するほか、LINE@などを使う方法があります。

重要なのは、どれだけ魅力的な商品をつけるか。

5回に1回お得なことがあるよりも、毎回お得な方が利用率は高くなります。思わず足を運びたくなる特典を考えるべきでしょう。

これも、むやみに割引をするというのではなく、気に入った商品を何でも1品大盛りにできるとか、オリジナルカクテルを頼めるとか、特別感のあることが有効です。

店舗に何度も足を運ぶ既存客は、すでに店のファンなわけですから、値引きよりも特別感の方がより印象的なサービスということになります。

 

ビラ配りの意外な効果 

ビラ配りの意外な効果 

昔からある方法に、ビラ配りがあります。

これは新規客にクーポンを使って利用してもらう他に、足が遠のいているお客に「そういえば最近利用していないな」と思い出させる効果があります。

 

そのようなお客の中には、配られたクーポンを使わないお客が多いと言われます。

久々に利用するのに、ビラを配るのはかっこ悪いという心理があるのでしょう。

「ビラ配りをしても回収率が悪いから意味がない」と判断する経営者が多いのですが、実は目に見えない効果があるのも事実。

「今はWebの時代だ」などと固執せず、いろいろな方法を試すことをお勧めします。

 

まとめ

飲食店の客数増加には、既存客のリピートを増やすものと、新規客を開拓するものに分けられます。

新規客の増加には熱心でも、リピート増加には経費を使わないところが多いもの。

ですが、その両方のバランスが取れて初めてお店の経営は安定するのです。賢いクーポンの利用をして、客数増加を狙ってください。

この記事の執筆者
CAROT運営事務局

キャロットは飲食店や食品事業者様を対象にコンサルティング支援を行っております。事業の企画段階からメンバーとして参画、その後の成長までお手伝いすることができます。

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