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飲食店が利用できる助成金・補助金・融資一覧【新型コロナウイルス関連も】

助成金とは

助成金とは、融資とは異なり返済しなくてよい資金のことを指します。

助成金とは、融資とは異なり返済しなくてよい資金のことを指します。

雇用関係について給付されることが多く、厚生労働省によるものが多いです。雇用の増加や人材育成、労働環境の改善に対しての支援金が一般的です。

ただし、利用用途の幅は狭い一方、補助金よりもハードルが低く受け取りやすいのが特徴です。助成金には厳しい審査もなく、条件を満たしていた場合には申請すれば受給できることが多いです。

基本的に支払いは後払いとなります。

 

補助金とは

補助金は、助成金と同じく返済しなくてもよい資金です。国の政策目標を達成するために、事業者へ実施のサポートをするために給付する資金のことです。

政策目標を達成するための資金であることからも、その使途は制限されますし、きちんと資金が目的通りに使われているかを報告しなくてはなりません。

補助金は予算や件数が決まっているので、申請しても交付されない可能性があります。また予算決定後に短い期間で公募が行われるので、素早い申請が必要になります。

こちらも支払いは後払いとなります。

 

飲食店が利用できる助成金・補助金・融資一覧

飲食店が利用できる助成金や補助金、融資は以下です。

  • キャリアアップ助成金
  • 受動喫煙防止対策助成金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • IT導入補助金
  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
  • 固定資産税の特例

 

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金とは、有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者などの非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化などの処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成する制度です。

労働者の意欲、能力を向上させ、事業の生産性を高め、優秀な人材を確保することができます。

支給対象

資本金5,000万円以下で、常時雇用する従業員50人以下の飲食店で、以下の条件などを満たす事業主が対象になります。

  • 雇用保険適用事業所の事業主
  • 雇用保険適用事業所ごとに、キャリアアップ管理者を置いている事業主
  • 雇用保険適用事業所ごとに、対象労働者に対し、キャリアアップ計画を作成し、管轄労働局長の受給資格の認定を受けた事業主

就業規則等の改定、就業規則等に基づく正社員等へ転換、転換後6か月の賃金の支払いなどが必要になります。

助成金額

助成の種類には、正社員化コースと処遇改善関係コース、健康診断制度コース、賃金規定等共通化コース、諸手当制度共通化コースなどがあります。

例として、正社員コースでは以下のような助成を受けることができます。

転換 助成金額
有期 → 正規 1人当たり57万円
有期 → 無期 1人当たり28万5,000円
無期 → 正規 1人当たり28万5,000円

生産性の向上が認められる場合は、さらに助成金がもらえます。

参考:キャリアアップ助成金|厚生労働省

 

受動喫煙防止対策助成金

受動喫煙防止対策助成金とは、職場の受動喫煙防止対策を行うことに対しての与えられる助成金です。

支給対象

資本金5,000万円以下で、常時雇用する従業員50人以下の飲食店が対象になります。

以下の条件を満たす措置のいずれかを行った場合に、補助の対象となります。

  • 喫煙室の入口で喫煙室内に向かう風速が 0.2 m/秒以上の喫煙室の設置・改修
  • 喫煙所での喫煙で、喫煙所の直近の建物の 出入口などにおける粉じん濃度が増加しない屋外喫煙所(閉鎖系)の設置・改修
  • 喫煙区域の粉じん濃度が 0.15 mg/m3 以下、 または 必要換気量が 70.3 ×(席数)m3/時間 以上の換気装置の設置

補助金額

上限額を100万円とし、設備費や備品費、機械装置費の2/3が補助率となります。

 

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金とは、策定した「経営計画」に基づき、商工会議所の支援を受けながら実施する、地道な販路開拓等のための取組や販路開拓等の取組に対しての補助金です。

公募期間としては、第3回受付締切が2020年10月2日(金)、第4回受付締切2021年3月5日(金)です。

支給対象

商工会議所の管轄地域内で事業を営んでおり、常時使用する従業員の数が5人以下の小規模事業者が対象になります。

店頭のディスプレイ、棚の購入や販促用チラシの作成や送付、ウェブサイト制作などの広告費、展示会出展費、コンサル費、機械装置等費などが対象になります。

助成金額

補助率としては、補助対象経費の2/3以内が対象となります。

75万円以上が補助対象経費となる場合には50万円が補助され、75万円以下の場合はその経費の2/3が支給されます。

参考:日本商工会議所 小規模事業者持続化補助金

 

IT導入補助金

通称「IT補助金」のIT導入補助金は、中小企業が自社の課題やニーズに合ったITツールの導入を支援してくれる補助金。

業務効率化・売上アップのためのITツールのソフトウエア費、導入関連費に対して、支援をしてくれます。

公募の締め切りは、3次締切が2020年6月12日(金)まで、4次締切が2020年6月26日(金)までとなっています。

支給対象

補助金の対象者は、資本金が5,000万円以下、従業員が100人の飲食店が対象となります。

セルフオーダーシステム、在庫管理や会計管理システム、給与計算・給与明細・スタッフの勤怠管理システム、SNSのアプローチツール、ウェブ予約システム、スマートフォンでの注文ができるアプリなどの開発や導入に対して補助金を申請することができます。

通常枠であるA、B類型とは別に、特別枠であるC類型があります。C類型は、新型コロナウイルスへの具体的な対策(サプライチェーンの毀損への対応、非対面型ビジネスモデルへの転換、テレワーク環境の整備等)に取り組みIT導入を進める事業者が対象となります。

補助金額

  補助金申請額 補助率 ツール要件
A類型 30万〜150万円未満 1/2以下 ソフトウエア費、導入関連費等
B類型 150万〜450万円 1/2以下 ソフトウエア費、導入関連費等
C類型-1 30万??450万以内 2/3以下 甲:サプライチェーンの毀損への対応
のみ導入
C類型-2 30万??450万以内 3/4以下 乙:非対面型ビジネスモデルへの転換
丙:テレワーク環境の整備
どちらか一つ以上を導入

参考:IT導入補助金

 

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

通称「ものづくり補助金」と言われる「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」ですが、中小企業や小規模事業者の飲食店が革新的なサービスの開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資の支援のための補助金です。

補助金を受けるためには、3〜5年の事業計画の策定及び実行が必要になります。

公募締切は毎年複数あり、令和2年度は3月31日(火)17:00を初回締切とし、以降5月、8月、11月、令和3年2月にそれぞれ締切があります。

支給対象

製造業だけでなく、すべての業種が対象になり、設備投資を行う企業であれば利用が可能な補助金です。

新型コロナウイルスの影響を乗り越えるために前向きな投資を行う事業者に対しては、通常枠とは別に、補助率を引き上げ、営業経費を補助対象とした「特別枠」を新たに設けて優先的に支援しています。

補助金額

  補助率 補助金額上限
中小企業 設備投資・経費の1/2以内 1,000万円以内+50万円
(事業再開枠)
小規模企業者・小規模事業者 設備投資・経費の2/3以内 1,000万円以内+50万円
(事業再開枠)

参考:ものづくり補助事業公式ホームページ

 

固定資産税の特例

賃貸物件であれば固定資産税はかかりませんが、店舗の土地や建物を所有している場合には、固定資産税がかかってきます。この固定資産税を軽減する特例です。

2021年3月末までとなっていた適用期限が、2023年3月末までに2年間延長されます。

対象

自治体の策定する「導入促進基本計画」に基づき、「先端設備等導入計画」の認定を受けた中小企業・小規模事業者の飲食店が対象となります。

機械装置・器具備品などの償却資産、取得価額の合計額が300万円以上の先端設備等とともに導入された事業用家屋などが対象となります。

減免額

固定資産税(通常、評価額の1.4%)を、投資後3年間0〜1/2に軽減されます。

参考:固定資産税の特例の拡充・延長

 

新型コロナウイルス関連の助成金・補助金・融資一覧

新型コロナウイルスの状況に対応するために、様々な助成金や補助金があります。

新型コロナウイルスの状況に対応するために、様々な助成金や補助金があります。

飲食店に対してもたくさん支援がありますので、利用できる助成金や補助金、融資を利用しましょう。

  • 持続化給付金
  • 雇用調整助成金
  • 固定資産税・都市計画税の減免
  • 衛生環境激変特別貸付
  • セーフティネット保証制度5号

 

持続化給付金

新型コロナウイルスの影響によって、影響を受けている事業の継続を支え再起の糧となるように、支給された事業全般に広く使える給付金です。

前年よりも、収入が半分以下に下がっている月がある法人・個人が給付の対象となります。

公募期間は、2020年5月1日?2021年1月15日です。

支給対象

農業・漁業・製造業・飲食業・小売業・作家・俳優業など幅広い業種で、事業収入(売上)を得ている法人・個人の方が対象となります。

そして、下記の条件を満たす場合に、支給対象となります。

  • 資本金10億円以上の大企業を除く、中小法人など(医療法人、農業法人、NPO法人など、会社以外の法人も対象となります)。
  • 資本金の額又は出資の総額が定められていない場合は、常時使用する従業員の数が2,000人以下であること。
  • 2019年以前から事業により事業収入(売上)を得ており、今後も事業を継続する意思がある法人・個人事業主が対象になります。つまり、2020年より開業をした人は対象となりません。
  • 2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により、前年同月比で事業収入が50%以上減少した月(以下「対象月」という。)が存在すること。

助成額

給付金の給付額は、200万円を超えない範囲で対象月の属する事業年度の直前の事業年度の年間事業収入から、対象月の月間事業収入に12を乗じて得た金額を差し引いたものとします。

※月間事業収入が、前年同月比50%以下となる月で任意で選択した月を【対象月】と呼びます。対象月は、2020年1月から12月までの間で、事業者が選択した月とします。

つまり、「前年の事業収入-(2020年の月で前年同月比50%以下となるひと月の収入)×12」が助成学になります。ただし、200万円を超える場合には、支払い額は上限の200万円となります。

例えば、前年の事業収入が600万円であり、2020年で前年の半分以下だった月の収入が30万円とすると、600-30×12=240万円となります。この場合の給付金は200万円となります。

参考:持続化給付金

 

雇用調整助成金

雇用調整助成金とは、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、労働者に対して一時的に休業、教育訓練または出向を行い、労働者の雇用の維持を図った場合に、休業手当、賃金などの一部を助成するものです。

公募期間は、2020年7月24日までです。休業等の初日が、2020年1月24日から2020年7月23日までの場合に適用されます。

支給対象

以下のすべての条件を満たす事業者に対し、助成金が支払われます。

  1. 新型コロナウイルス感染症の影響により経営環境が悪化し、事業活動が縮小している
  2. 最近1か月間の売上高または生産量などが前年同月比5%以上減少している(※)
    ※比較対象とする月についても、柔軟な取り扱いとする特例措置があります。
  3. 労使間の協定に基づき休業などを実施し、休業手当を支払っている

雇用調整助成金は、休業等を行う事業主に対して支払われるものであり、労働者個人には支給されません。

社長や役員、自営業の家族従事者など雇用者でない者は助成の対象となりません。

助成額

助成額=(平均賃金額×休業手当等の支払率)×下表の助成率(1人1日あたり8,330円が上限)

区分 大企業 中小企業
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主 2/3 4/5
解雇をしていないなどの上乗せの要件を満たす事業主 3/4 9/10

「中小企業」とは、「資本金5,000万円以下 または従業員100人以下」を指します。

参考:雇用調整助成金(新型コロナ特例)|厚生労働省

 

固定資産税・都市計画税の減免

中小企業・小規模事業者の税負担を軽減するため、事業者の保有する建物や設備の2021年度の固定資産税及び都市計画税を、事業収入の減少幅に応じ、ゼロまたは1/2とする制度です。

該当する飲食店は、固定資産税・都市計画税を減免することができます。

対象

  • 資本金の額または出資金の額が、1億円以下の法人。
  • 資本または出資を有しない法人または個人は従業員1000人以下の場合

大企業の子会社などは対象外となります。

減免額

2020年2月〜10月までの任意の連続する3ヶ月間の
事業収入の対前年同期比減少率
減免率
50%以上減少

全額

30%以上50%未満

2分の1

参考:中小企業庁

 

衛生環境激変特別貸付

新型コロナウイルスの影響で、一時的な業況悪化をきたしている生活衛生関係営業者の経営を安定させるために、日本政策公庫から融資を受けられます。

取り扱い期間は、令和2年2月21日から令和2年8月31日までです。

支給対象

新型コロナウイルス感染症の発生により、一時的な業況悪化から資金繰りに支障を来している旅館業、飲食店営業および喫茶店営業を営む方であって、次のいずれにも該当する方が対象となります。

  • 最近1ヵ月の売上高が前年または前々年の同期に比較して10%以上減少していること
  • 業歴3ヵ月以上1年未満の場合は、最近1ヵ月の売上高が過去3ヵ月(最近1ヵ月を含みます。)の売上高の平均額に比較して10%以上減少していること

融資額

1,000万円の限度まで貸付を受けることができます。

返済期間は7年であり、うち据置期間は2年以内となります。

使いみち、返済期間、担保の有無などによって、異なる利率が適用されます。審査の結果、希望に沿えないことがあるようです。

参考:衛生環境激変特別貸付<特別貸付>|日本政策金融公庫衛生環境激変特別貸付

セーフティネット保証制度5号

全国的に業況の悪化している業種に属していて、経営の安定に支障を生じている中小企業者への資金供給の円滑化を図るため、通常の保証限度額とは別枠で、信用保証協会が80%保証を行ってくれる制度です。

期間は、令和2年5月1日から令和3年1月31日です。

支給対象

  • 指定業種に属する事業を行っており、最近3か月間の売上高等が前年同期比5%以上減少の中小企業者
  • 指定業種に属する事業を行っており、製品等原価のうち20%を占める原油等の仕入価格が20%以上、上昇しているにもかかわらず、製品等価格に転嫁できていない中小企業者

法人向けの保証であり、個人は利用できません。すでに融資を受けて返済中でも、さらに融資を受けることができます。

融資額

一般保証限度額である2億8,000万円とは別枠で、さらに2億8,000万円が融資限度額となります。

参考:セーフティネット保証制度(5号:業況の悪化している業種)

 

まとめ

飲食店が利用できる助成金、補助金、融資の情報をまとめました。

ここで紹介したもの以外にも、たくさんの助成金や補助金があります。省庁のWEBサイトなどを調べることで、これらの制度を知ることができますので見てみてください。

また、助成金や補助金の専門企業もあります。こういった企業に依頼すれば、最適な制度を教えてくれますし、申請作業なども代行してもらえます。

こちらの企業は、助成金に特化したコンサルティング会社であり、最適なものを紹介してもらうこともできるのでぜひご利用ください。

この記事の執筆者
CAROT運営事務局

キャロットは飲食店や食品事業者様を対象にコンサルティング支援を行っております。事業の企画段階からメンバーとして参画、その後の成長までお手伝いすることができます。

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