【2019年】ゴーストレストラン、クラウドキッチンは飲食店、出店者の双方にうれしいシステム
飲食店をはじめるのに大きなネックとなっているのが多額の初期費用。
長年の夢だったとはいえ、数百万~1千万円超のローンを組んではじめるのはかなりの勇気が必要ですよね。
そのために、出店できないという人も多いのではないでしょうか?
しかし、夢はあきらめないでください!
もっと気軽に飲食店をスタートできる方法がありますよ。
それはゴーストレストランやクラウドキッチンと言われるもの。
最近は、デリバリーサービスとセットになったシステムが発表され、ますます注目となっています。
物件を持つほどのコストを準備できない人はもちろん、
お店の空いた時間を有効活用して収益を得たい飲食店の方にも朗報。
ここでは、最近注目を浴びているゴーストレストラン、クラウドキッチンについて解説します。
Contents
店舗がなくても飲食店ができちゃう!?
ゴーストレストランとは、飲食店が営業していない時間に場所を間借りして営業するというもの。
例えば、夜にしか営業していない居酒屋をランチタイムに借りてカレー屋さんとして営業したり、
週末がお休みのレストランを借りて週末カフェをしたりするものです。
費用は借りる時間の場所代のみ。
もちろん店舗の什器や設備を使わせてもらえるので、多額の初期費用をかけなくても、お客さんに自分のメニューを食べてもらえるわけです。
このやり方は数年前から特に注目されてきました。
すでに営業許可を取得している店舗を借りるので、法的な問題もクリア。
気軽に飲食店をはじめられる便利な方法と言われています。
中には、自分では決して借りることのできない一等地の飲食店を利用できたり、
曜日によって出展場所を変えたりなど、ビジネス面から見ても魅力的な出店方法。
自分でお店を持つ前に、お客さんに商品を食べてもらって反応を見たり、お金を貯める手段として活用している人もいます。
最近では、日替わりで店長が替わる「ワンデイシェフ」スタイルの店舗が全国に増えています。
デリバリーを活用できるサービスも登場し、集客の問題もクリア!
ただし、これまでのゴーストレストランは大きな問題がありました。
それは集客。週に1~2回しか出店しない上に、看板はあくまでも店舗の所有者のもの。
そうなるとなかなかお客さんは足を運んでくれません。
この問題をクリアするには、協力的な店舗を探し出して看板を掲げさせてもらうか、
よほどうまく SNS を利用しなければ集客に繋がらず、「時間貸しの費用より、売り上げの方が低い」というケースも少なくありませんでした。
しかし、大きな変化の波が来ています。それは、デリバリーの活用です。
近年は自分で商品をデリバリーしなくても、お店では商品を作るだけ。
配達はUberEatsに任せることができます。ゴーストレストランでもこれをうまく利用することで、売り上げを伸ばすことができるのです。
このシステムを取り入れている会社のひとつがLEAPBRAIN株式会社。
同社が展開するcookpy(ククピー)というサービスは、
店舗を借りたらすぐに、UberEatsや出前館、楽天デリバリー等のサービスを使うことができます
(契約や立地により利用できないサービスもあり)。
これらのサービスを上手く利用することで、店に足を運んでくれたお客さんとデリバリー合わせて売り上げを確保したり、
デリバリーに特化したクラウドレストランとして営業したりすることが可能になりました。
クラウドレストランであれば、これまでは厳しかった、イメージが違う店舗への出店も可能になりますよね。
カレー屋さんでソバを提供したり、和風居酒屋でかわいいケーキを売ったりもできるということです。
ハラール適用や菓子製造許可付きなど個性がいっぱい
では、実際にどのようなお店を借りることができるのかを見てみましょう。
cookpyでは、通常の飲食店の他、バングラディシュ家庭料理専門店がハラールメニュー対応限定でスペースを貸しています。
また、菓子製造許可付きのキッチンを貸し出す店もあり、
店内飲食やデリバリーの他、食品表示を正しく行えば、キッチンの外でも菓子類を販売することができます。
日持ちのするものであれば、一週間に一度キッチンを借りて菓子類を製造し、その他の日で売るという方法もあるかもしれませんね。
利用方法はいろいろと増えそうです。
キッチンを借りる費用は、ランチタイム、ディナータイム共に、1日5000円~3万円程度。
自分の売りたい商品によって収益もばらつくと思いますので、それぞれに合ったキッチンを選ぶのがコツかもしれません。
店舗を貸す側にもメリットは大きい
ゴーストレストランやクラウドキッチンは、
店舗所有者にとっても魅力的なサービスであり、メリットが大きいものです。
貸し出すのはあくまでも店舗が営業をしていない時間。
これまでは収益をうめなかった時間に店を貸す代金が入ってくるのですから、その効果は大きくなります。
水道光熱費や設備使用料は費用に組み込めばよく、収益改善のために営業時間を伸ばすよりもずっといいかもしれません。
例えば居酒屋の場合、売り上げのアップを目指してランチ営業をしても、
結局は従業員を多く使わなければならず、スタッフが長時間労働になってしまいます。
そのため、「売り上げは上がっても利益は出なかった」という例はよくあります。
それであれば、ランチ営業で得られる収益分を賃料として店を貸し出すのです。
収益に悩む飲食店は、選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか?
まとめ
すでにある物件を1日単位で間借りして飲食店を経営するゴーストレストランやクラウドキッチン。
デリバリーサービスをうまく活用することで、集客の問題もクリアでき、売り上げを確保しやすくなりました。
自分でお店を出す前のマーケティングとして、また、実際に店舗をやってみて、
その大変さを知る手段として、まずはゴーストレストランからスタートしてみるのはいかがでしょうか?
キャロットは飲食店や食品事業者様を対象にコンサルティング支援を行っております。事業の企画段階からメンバーとして参画、その後の成長までお手伝いすることができます。